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  11月20日
(日)
たかこさんのアメリカだより<3>
 副作用っておもしろい。前回は3日目位に腰痛というか背中全体が痛かったのが2日間は続いたのに、今回は出ない!! ふつうの人以上に食欲があるのが元気の源だろうか。うーん、不思議。

 写真はmiyaさんが気に入って購入したばかりのカエルのクッション。みなさ〜ん、うるさいことばかり言っているようだけど、miyaさんはこういうやさしい目をしています。だから、うるさいなぁと思う話は8割引でやりすごしてね。
 

 ■牡蠣の産地レポートを見て
 またまた言葉の話。病気をしてから、せっかく縁あって日本に生まれたからには言葉をもっと大切にしたいと強く感じるようになった。それだけ乱れているということなのだろう。

 今朝のN○K。広島産牡蠣の産地を訪れたアナウンサーが牡蠣の殻をひたすらむいている女性たちを見て「熟練の技」と感嘆した。すかさずmiyaさん、「これは慣れた手さばきとか、鮮やかな手さばきというほうがいいのにね。見る人の主観にもよるだろうけど」。昼食はたまたまおいしい料理を食べに行ったが、そのとき、同席した日本料理の若い調理師さんにこの話をしたら、「ああいう人たちはいつも同じ作業をしているから、殻をむくスピードはかないませんよ」と言っていた。

 アナウンサーは1分間に3回も「すご〜い」を連発していたが、ならば自分がレポーターの立場になってどのように表現すべきかと考えるとすご〜く難しい。「どうも」という言葉は、「ありがとう」「すみません」、何にでも代用できて便利だが、「すご〜い」も便利な言葉だ。

 もう一つ、船で海に出ていくときに、アナは海側に背を向けて船縁に座っていたが、海は何があるか分からないから危ないなぁと感じた。テレビの絵的に「はい、そこに座って」とディレクターに指示されたのだろうが、テレビだから何をしてもよいというわけではない。

 このごろ「旬(ュン)」という言葉のアクセントがおかしい。牡蠣の現場からテレビ局内に画面が切り替わり、女性アナが「シュン」と言ったのに対し、それまでは何回か正しく発音できていた男性アナが「シュン」とつられたのが愉快だった。

 なぜこのようにうるさいかといえば、昔、立地のよくない商売で外販に成功した店主から「営業に力を入れようと考えたとき、N○Kのアナウンサーのお辞儀の仕方、服装、挨拶を研究して毎日鏡を見ながら練習した」という話をきいたことがあるから。好感度の高い営業活動をするために陰の努力をしていた。私も以前には、あのように素敵な話し方をしたいと憧れたアナウンサーがいたが、今、そういう人は少なくなったような気がする。
 
 ギャ〜、今も「イラク支援」というのを「イラク私怨」としか聞こえないようなアクセントをしていた。このごろは画面を見ていないと、言葉としての意味が分からなくなってきている。

 続いて、鳥インフルエンザに関して、たかこさんからのタイムリーなアメリカだより。たかこさん、ありがとう。たかこさんのウィッキー報告を読み、私のウィッキーを数えたら、食べ物のことばかりだった。シュン。

■たかこさんのアメリカだより<3> アメリカ人は薬についてよく知っている

 鳥インフルエンザといえば、耐性菌が出来てしまうので安易にタミフルを処方しないようにと保健所からオフィスに通達が来ていました。そのタミフルの消費量、日本はアメリカの10倍以上と聞きました。
 びっくりです。本当に必要だったのかなと。
 医療費の高いこちらでは薬を処方する側(医師)も服用する側(患者)も神経質になっており、必要性を納得しないと患者は購入しません。
 こちらで仕事をして感心したことのひとつにアメリカ人は自分が服用している薬についてその名前・量・効用・副作用について実によく知っているという点があります。

 日本から来た方に同じ質問をすると血圧の薬だと思うけど名前は何だったかなあ、カルテに書いてあるでしょ、見てよ、となります。

 私の父は日本で定期的に病院に通っていますが、自分の薬をもらうついでにうちのばあさんがのどが痛いって言っているからトローチと孫が捻挫したから湿布薬も一緒に出してくれと頼み、一緒にもらってきたと聞き、これまたびっくり。

 私の友人が電話をかけてきて、
 「腎臓の専門医に行ったら頭の禿げ上がったドクターでさぞかし経験豊かな医師だろうと思ったら専門医の経験2年だってサ。肩書きにPHD(博士)とあったから一杯勉強して年食ったんだろうけどあの頭で2年の経験年数はないだろ、紛らわしいなぁ、詐欺だよ」
 私「・・・でどうしたの」
 「もちろん他の医師に変えたわよ。経過観察をしてもらうためならともかく、こっちは治療方針の決定という大きな目的で意見を聞きに行っているのよ。医者としての知識と経験にお金を出しているんだから、禿の2年じゃだめね」
 と、なんともアメリカ人らしい考え。
 でも今日一番のウィッキーでした。


  11月19日
(土)
ドップラー効果?

 再び言葉の話。
 昨日は私たちと、やや年上の男性2人と地元で食事をした。
 近頃どんな言葉が気になるかという話になって、東京での単身赴任生活が長かった関西の友人Vandaさん。
 「東京へ出てきたとき、“ちょっと”という言葉をみんなが使うのでおどろいた。全然ちょっとじゃないのに、なんでもちょっとですませてしまう」

 もう一人のおじさんは「私は“まあね”だな」
 そういえば、「○○じゃないですか〜」という言い方も気になる。いつのまにか流行ってしまったが、質問形にされても分からないじゃないですかと反論したくなるほど多い。こういう言い方はどういう経緯で広まるのだろうか。
 今朝テレビをつけたらハイテンション、キャ火キャピモードのアナウンサーがレポートしていて、「それで」を「でー」と引き延ばし(私もよく言ってしまう)、「実に」「とても」といったオーバーな形容詞を連発し、映像で豚汁が映っていて間違えようがないのに、「これは何ですかぁ」ときいて、豚汁を作ったおば様たちが「は〜い、豚汁です」と答えているのがなんともやらせっぽかった。都内で昭和をテーマに町おこしをしている土地をレポートしたのだが、昭和をレトロと表現していた。
「昭和がレトロなら、大正はどうなんだろう」
「大正は浪漫でしょ」とmiyaさん
「じゃ、明治は?」
「……」
 明治は遠くなりにけり。それにしても、平成のすぐ前の時代である昭和がレトロとは。レトロな昭和30年代ときちんと言ったほうがよい。

 ■救急車の疑問
 話はコロリと変わるが、私はサイレンをピーポーピーポーと鳴らしてやってくる救急車が横を通り過ぎると変な低音になるのがいつも不思議だった。そうしたら、一緒に食事に行った男性3人ともに、「ドップラー効果」と知っていた。近づいてくるときは高くて、遠ざかるときは低くなることをいうのだそうだ。そんなの小学校の理科で習ったよと言われたのだが、私は理科の時間に寝ていたのだろうか。
 ドップラー効果について検索をかけたら、音だけでなく光も同じような効果があって、難しそうな公式が書かれていてチンプンカンプン。
 「公式までは知らなくてもいいけど、概念ぐらいは知っていたほうがいいんじゃないの。知ったからといって役立つわけではないけれども」とmiyaさんにあきれられた。……と書いたら「言葉をのんだ、としておいて」と言われた。私のように科学的思考のできない人はジョージ・ガモフ著「不思議の国のトムキンス」(白揚社)を読むといいそうだ。miyaさんは高校生のときに夢中で全6巻を読破したが、現在は改訂されて「不思議宇宙のトムキンス」となっている。本を買っても私に理解できるかなぁ(←理科はめちゃ弱い)。でも、生きてる限りは勉強しなくちゃ。


  11月18日
(金)
笑いは特効薬 

 たんぽぽさんからのメッセージを「1年目の患者さんへアドバイス」の中で「よく笑う、ウィッキー」の項目に追加しました。

 術後1ヵ月め。明日から抗がん剤治療のために入院という日に、お笑いの舞台を見に行きました。
 落語はいまいち、なじみがないのでやめ、ものまねや若手芸人の舞台にしました。
行くまでは、痛くてそろりそろりと歩いていたのに、大笑いしたあとは、あら、不思議。 痛みが本当に軽くなっていました。
 術後1ヵ月、「痛い痛い」と言っていた私を見続け、気分的に疲れていたであろう夫の気分転換にも、良かったと思います。
 それ以来、「笑うって一番効く薬だね」が、我が家の合言葉になってます。

 【たんぽぽさんからのおまけ】
 昨日の大笑い・・・
 テレビの男性を見て「この人誰?」と夫。
 三遊亭楽太郎でしょう?と私。
 でも、話題はマラソンのことを話しているらしい。
……ってことは?!
 そうなのです。マラソンの瀬古さんでした。少しお顔に肉がついて、あの、鋭い目つきがなくなって楽太郎さんにそっくりでした。

 ■言葉の問題
 そして、私たちの「ウィッキー」。今朝はmiyaさんと同時だった。天気予報で、「今日は真っ青な青空です」と言ったからだ。ギャハハハ。「真っ青な青空」は「今朝の朝刊を読んで、朝の朝食を食べました」というぐらいおかしい。 

 以前にも、アナウンサーが「爽やかな秋晴れ」と言ったときに、miyaさんは「秋晴れという言葉には、秋らしく、爽やかな、清々しい天気というニュアンスが込められている。爽やかなという修飾語は不要だ」と指摘していた。大多数にとって「爽やかな」日でも、冗談じゃない、仕事が忙しいのに、こんなにお天気になりやがってという人もいるかもしれない。人には事情や都合があるのだから、放送で主観を入れたよけいなひと言は言わなくてもいいのではないかというのである。だからこそ、季語 には、情感も含めたいろいろな言葉があるのだろう。私は「ひどく」「とても」「実に」といった形容詞を使いすぎないようにしている。

 miyaさんは、評論家が「〜かなと思います」と使うと、あんたが曖昧なことでは評論になってないよと突っ込んでいる。 
 「コンピュータが、演算結果を『かな〜』と出したらどうする(←笑える)。伝達手段は言葉なのだから、言葉は大切にしたいよね」。なるほど一理ある。
 
 近頃「〜なんじゃないかなと思う」という人が多いが、一度「思う」を使わずに話したり書いたりしてみるとよい。私は以前、そのアドバイスを受け、「思う」を使わずに書 いてみたが、とても難しかった。一流の書き手はほとんど使っていないといわれ、新聞で軽妙なコラムをチェックしてみると確かに使われていなかった。

 ところが、役所の報告書などで、書き手の氏名が記されていないのに「〜と思われる」という表現をよく目にする。これは断定せずに、婉曲な表現にしたいときによく使われるようだが、「誰が思ってるの? だったら決まってから言えよ」とツッコミを入れたくなる。

 ■役所のきまり
 言葉の問題のついでに、もし役所関係の人が見ていたら、改良してほしいことがある。下記の件、ぜひよろしく。  

1)

和暦は昭和、平成といちいち換算しなければならないので西暦に統一してほしい。 

2)

括弧内に句点を入れる。このため、
「今日は晴天です。」と言った。
というような文章になるが、出版物ではこのような例は見られない。

3)

数字の1桁の場合全角で、2桁になると半角を使う。「2階10号室」といった用い方だが、印刷関連ではすべて半角を用いる。

4)

文章のつなぎが「の」の連続になることがある。本県の○○業の○△の××は、○○の△□の○○であり〜といった具合。

5)

565.4千人という言い方。いちいち換算するのが面倒。56万5400人の方がよほど分かりやすい。


  11月17日
(木)
目指せ、旭山動物園

 15日夜のNHK「プロジェクトX」は岡山のホテルで見た。北海道・旭川にある旭山動物園のことを放映していたのだが、私がビビッと反応したのは、 エキノコックスという寄生虫のところである。
 肺の手術をしたときに、ついでにつまんで出てきたのがこの手の寄生虫だったらしい。調べるのも恐ろしかったが、ついにこの日映像でその姿を見てしまった。いつもクリクリ虫と呼んでいたが、結構かわいい!!(←結構、ノー天気) 

 廃園間近まで追い込まれていた旭山動物園では、動物の生態を説明するワンポイントガイドで人気が復活したが、1994年に人気者だったゴリラのゴンタが感染症エキノコックスにより死亡する。風評被害が広がったため動物園はいったん閉園になったが、このことがきっかけで、ペンギン館などが造られ、今では上野動物園をしのぐ人気となったという内容であった。

 私はといえば、肺がんの手術をしたときに肺に寄生虫がいたという驚愕の事実はその後の人生に何の影響も与えずここまで来てしまった。でも、何でも奮起すれば旭山動物園みたいにプラスの方向に変えられるのだということを実感した。私も変わらなきゃ。