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【きっかけ】
文京区の区民検診で見つかり2000年11月22日に手術を受けました。腫瘍は4cmくらいあったそうですが、自覚症状はありませんでした。
【経緯】
右肺の中葉を切除しましたが、このときに、胸水がたまっているかもしれないので念のため温熱療法を受けることになりました。治療する先生のところへ行くと、「我慢の限界というくらい熱くなります。こういう話をすると3割くらいはやりたくないといい、どんなに苦しくてもやってくださいという人が3割、残りはどちらでもないけどやってくださいという人です」といわれました。
温熱療法は2回。特別なベッドにうつぶせに寝て、体に何かが当てられました。押さえつけられているような感じで約1時間。熱いのと、重いのと、体が動かない感じがして、これは座禅の修業みたいだと思いました。
温熱療法をし始めてから食欲がなくなりました。無理に食べなくてよいといわれ、12月半ばに退院後、半年くらいは食欲が落ちたので、手術前から比べると12kgもやせました。
【できなくなったこと】
私は水泳をしていて、がんが見つかった年の夏はダイビング講習を受け、資格もとっていたのです。空気ボンベを背負って飛び込むこともできるようになり、伊豆の海岸にも行って十数m潜りました。波が荒くて潜れませんでしたが、城ヶ崎海岸にも行きました。それから数日後に区の老人検診(9月1日〜10月15日)をギリギリになって受けたのです。「受けてみようかしら」という軽い気持ちでした。検診を受けてよかったと思うと同時に、肺を手術してしまったので、もう重いボンベを背負って肺に負担のかかるダイビングはできないなぁ、と残念な気持ちもあります。大ビングは2000年最後の記念だったわねと笑われました。
【気管支内視鏡の思い出】
水泳で息継ぎの練習をしていたからでしょうか。気管支内視鏡検査も比較的楽で、検査の先生から「上手ですね」とほめられました。でも、病室に戻ったら、みなさんがほめられたというじゃないですか。あれは上手な先生とヘタな先生とでずいぶん苦しさが違う、と患者さんたちが言っていて、言われる側の先生のほうはたまらないなと思いました。
【再発】
ずっと外来に来ていましたが、2002年暮れに骨シンチを受けたところ、大腿骨に転移していることがわかり、3月から放射線治療に30回通院しました。外来でもあまり待つこともなかったですし、副作用もなく楽でした。
その後、骨のほうは治ったということで、引き続き他へ転移しているので抗がん剤治療を開始するといわれました。がんが悪くなるということがどういうことかわからなかったけれど、あー、こわい病気なんだと思いました。がんが再発したと聞いたときには、いろいろと治療することはせず、苦しまずにいたいと思ったのに、抗がん剤を打ちましょうといわれると、ハイハイといって治療を受けるのですから、全く言っていることとやることが違いますよね。外来でやっているときには、髪の毛は抜けず、食欲も落ちませんでした。ところが、いったん下がった腫瘍マーカーが再び上がったので入院して別の薬で治しましょうということになったのです。
入院して1クール終えて8月26日に退院。9月11日に入院して2クール目を開始しました。H先生からは「なんといってもがんをやっつけるお薬です。毒ですから、今度の薬は髪の毛も抜けますよ」と言われましたが、そのとおりに3週間後から抜け始めました。さわるとゴソッと抜けてしまうのは、やはりショックでした。頭にかぶる帽子は病院で買いました。なんでも揃っているんですね。
抗がん剤治療が終わればまた生えてきますよと言われていますが、いい髪が出てくればいいけれど、この薬がよければ続けるそうなので、生えるひまがないのではないかとも心配しています。
【原因として思い当たることは???】
咳も痰も出なかったのですが、言われてみると鎖骨のあたりが痛むことはありました。でも、傷みが出るようなら相当ひどいそうですから、これは関係ないかもしれませんね。主人はタバコを吸っていましたが、ヘビースモーカーというほどではありません。親類に脳梗塞や脳溢血などにかかった人がいるので、私もそうした病気になるのではないかと心配でした。まさか、がんにだけはならないと思っていました。
でも、脳梗塞などと違って、がんというのは最後まで意識があることを知り、あー、これならばぼけなくてよかったと思ったんですよ。でも、がんの最期は苦しいらしいから、そうなる前にホスピスを紹介してもらわなくてはと思っています。
【がんになってから】
いつどんなことがあるかわからないから身の回りを整理整頓しようと思うのですが、なかなかできません。今回の入院も、そのままにしてきてしまったから、片付けるために家に帰らなければいけない。何かあっては困る、何がなんでも元気に帰らなくてはと思っています。
ふだんの生活は、病気があるのだからと少々ものぐさになりましたね。それと、入院したときに感じるのですが、がんを患っていても明るく元気な人が多い。これにはとても勇気付けられます。
【先生たち】
ここの先生たちはみなさん若いことにビックリ。いまはこの世代の先生たちがバリバリお仕事をされているんですね。でも、若くないと老眼鏡かけての手術では心もとないですものね。今は先生方を信頼して治療を受けるだけです。 |